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子どもなのに顎関節症?

お口を開けた時に顎(あご)がカクっと鳴ったり、顔や顎が痛くなったり。「顎関節症」という言葉を聞いたことのある方は多いと思います。
最近は学校歯科検診でも顎についてのチェック項目があります。子どもにも多い顎関節症状についてのお話です。

顎関節の症状にはどんなものがある?

子どもの顎関節の症状で最も多いのが「関節雑音」と呼ばれるものです。
お口を開けたときに耳の少し前あたりがカクっと音がしたり、ザラっと鳴ったりします。
幼稚園生や小学校の低学年でも5%程度の子にこの症状が見られます。
小学校高学年になり、乳歯の奥歯が抜けたり乳歯の奥に大人の歯が生えてきたりする時期になると急に増えてきて、中学生、高校生になる頃には20%くらいの子に、雑音がみられます。
また、お口を開けた時に顎が横にずれたり、お口を開けると顔や顎に痛みが出たり、お口を大きく開けることができなくなったりすることもあります。
痛みや「お口が開かない」という症状が出てきた場合には、早めに小児歯科や口腔外科を受診してください。

気を付けてほしいこと

子どもの顎関節の症状は、出たり消えたりを繰り返すのが特徴ですが、症状がある子の一部は、次第に重症化してしまうことがあります。
小さい子の場合、お口をあけると音がするのをおもしろがってしまう子もいますので、わざと音を鳴らしたりしないように注意してあげてください。
また、以下のような習慣があると、顎の関節に負担がかかりやすいことがわかっています。顎の音がしたり痛みがあったりする場合には、日頃の癖を見なおしてみましょう。

@食べ物を咬むときに両側で咬まずに左右どちらかの歯ばかりで咬む
A頬杖をつく
B極端に硬いものを咬んだり、顎が痛くなるほど大きく口を開ける
Cうつぶせ寝をする
Dいつも上の歯と下の歯が接触している(下の項目を参考にしてください。)

歯の定位置を知っていますか?

ご飯を食べたりお話をしたりしている時以外、自分の「いつもの」歯の場所はどこにあるか知っていますか?唇は閉じていても、上の歯と下の歯はくっつかずに、2mmくらいの隙間が空いているのが定位置のはずです。これを「安静空隙」と言います。
いつも上の歯と下の歯が接してしまっていると、顎の関節に大きな負担になることがわかってきました。
携帯を見ているときやパソコンの作業中、机に向かって勉強しているときなど、無口で長時間俯いているときに歯と歯をくっつけてしまっていることが多いので、ちょっと気にしてみてください。
このようなお口の癖がつくのは中学生くらいからが多いようです。いつも上の歯と下の歯が触れているような癖のある子は、癖のない子に比べて顎関節症状の出る割合が非常に高くなることが報告されています。お子さんが勉強しているときやテレビを見ているときなどに、「今上の歯と下の歯、咬んでる?咬んでない?」と声をかけてみてください。
今、パソコンや携帯を見ているママやパパも、自分の歯の位置、いつもどこにあるか時々気にしてみましょう。

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